食品工場の紙日報を電子化して年間240時間削減!高見澤のi-Reporter導入事例から学ぶ現場DX

食品工場の作業者がタブレットで製造日報を記録する様子と年間240時間削減を示す文字

「製造日報の字が読みづらい」

「現場で紙に記録してから、事務所でExcelに入力し直している」

「製造記録や品質記録の集計に時間がかかっている」

食品工場では、こうした紙帳票の管理が日常業務の負担になっていることがあります。

2026年10月23日、電子帳票システム「i-Reporter」を提供するシムトップスは、高見澤の食品事業における電子帳票化の導入事例を公表しました。

今回の事例では、製造・品質管理の記録業務を見直し、1日1時間、年間240時間の作業時間削減を実現したと報告されています。

注目したいのは、単に紙をタブレットへ置き換えただけではなく、転記・集計・記録管理まで改善した点です。

今回は、DX担当ちゃま男と先輩の会話を交えながら、食品工場の帳票電子化による効果と、中小企業が実際に取り組む際のポイントを解説します!

目次

高見澤の食品工場では何が変わった?

DX担当 ちゃま男

先輩!紙の日報を電子化して、年間240時間も削減できたんですか?

ちゃま男の先輩

そうだね。
ただ、タブレットに入力するようにしただけで240時間減ったわけではないんだ。
紙への記入、Excelへの転記、集計など、一連の業務を見直したことが重要なんだよ。

チーズ部門の紙日報が改善の出発点

高見澤のチーズ部門では、従来、1日約40枚の手書き製造日報を使用していました。

紙に記録した内容を、後からパソコンへ入力する作業も発生していたといいます。

そこでi-Reporterを導入し、製造記録や品質記録の電子化を進めました。

電子化した帳票の運用が定着したことで、他の食品事業部門にも取り組みが広がりました。

食品事業全体で108種類の帳票を電子化

2026年10月の発表では、フードセグメント全体で108種類の帳票が定義されていると紹介されています。

対象は製造記録や品質記録だけではありません。

仕入れ、在庫、出荷、作業工数など、さまざまな業務の記録へ活用が広がっています。

数字で見る改善成果

項目発表された内容
作業時間の削減1日1時間、年間240時間
電子化した帳票フードセグメント全体で108種類
チーズ部門の日報従来は1日約40枚
賞味期限入力OCRの活用により作業時間を半分以下に削減したと報告

これらは高見澤の対象業務で報告された結果です。

すべての食品工場で同じ効果が得られるという意味ではありません。

出典:シムトップス公式|高見澤のi-Reporter導入事例

なぜ帳票を電子化すると業務時間が減るのか?

紙の帳票を使っている場合、実際には記録する以外にも多くの作業が発生します。

例えば、次のような流れです。

  1. 現場で点検結果や製造数量を紙に記入する
  2. 記録した帳票を事務所へ持っていく
  3. Excelなどへ転記する
  4. 必要な数字を集計する
  5. 管理者へ報告する
  6. 紙の帳票をファイリングして保管する

電子帳票を活用すれば、記録した情報をデータとして蓄積し、転記や集計に必要な作業を減らせる可能性があります。

ただし、電子化するだけですべての作業がなくなるわけではありません。

重要なのは、電子化後の業務の流れまで設計することです。

食品工場では賞味期限のOCR入力も活用

今回の事例では、賞味期限の入力にOCRも活用しています。

OCRとは、画像に写っている文字を読み取ってデータに変換する技術です。

例えば、商品ラベルに印字された賞味期限を読み取り、帳票への入力を支援します。

手入力や転記の負担を減らすことができますが、読み取り間違いが発生する可能性もあります。

そのため、登録情報との照合や人による確認など、食品の品質管理に必要な手順は引き続き重要です。

中小食品工場でも帳票電子化は始められる?

DX担当 ちゃま男

先輩!でも、食品工場では製造日報や品質記録の種類がたくさんありますよね。
全部を一度に電子化するのは大変そうです。

ちゃま男の先輩

最初から全部を電子化する必要はないよ。
例えば、転記や集計の負担が大きい帳票を一つ選んで始める方法があるんだ。

まず電子化したい帳票の例

食品工場では、次のような帳票が候補になります。

  • 製造日報
  • 原材料の受入検査記録
  • 品質検査表
  • 設備点検表
  • 清掃・衛生管理記録
  • 温度管理記録
  • 異常・不適合報告書

これらのうち、特に記入や転記に時間がかかっているものから着手すると、導入効果を比較しやすくなります。

関連サービス|i-Reporterで紙・Excel帳票を電子化する

食品工場の紙帳票を電子化する方法の一つが、今回の高見澤の事例でも使われている「i-Reporter」です。

ラック・インターナショナル株式会社では、i-Reporterの導入から帳票作成、現場教育、運用定着までを支援しています。

現在使用しているExcel帳票のレイアウトを活かしながら、タブレットで入力できる帳票へ移行することが可能です。

また、記録したデータのCSV出力や、kintone・基幹システムなどへの連携も検討できます。

「紙の帳票を電子化したいけれど、何から始めればよいかわからない」という企業は、具体的なサービス内容をご確認ください。

▶ 食品工場の帳票電子化|i-Reporter導入・活用支援を見る

※連携方法や必要な機能、費用は利用環境や要件によって異なります。

帳票電子化を成功させるための4つのステップ

① 現在の帳票と業務を整理する

まず、現在使っている帳票を一覧にします。

帳票の種類、記録する担当者、記録頻度、入力にかかる時間、保管方法などを整理しましょう。

② 不要な記録や二重入力を見直す

電子化する前に、同じ情報を複数回入力していないか確認します。

紙帳票の項目をそのまま電子化するだけでなく、不要な入力を減らせるか検討しましょう。

③ 一つの現場で試験運用する

最初は一つの製造ラインや一種類の帳票から始めます。

特に食品工場では、手袋を着用した状態での入力、タブレットの衛生管理、通信環境なども確認することが重要です。

④ 入力後のデータ活用まで考える

電子化によって蓄積されたデータを、どのように集計・分析・共有するのかを考えます。

例えば、不良件数の集計、製造数量の推移、温度記録の確認などです。

記録した情報を改善活動へつなげることで、帳票電子化の効果を広げられます。

食品工場の帳票電子化をもっと詳しく知りたい方へ

食品工場では、HACCPに沿った衛生管理の記録など、日々多くの帳票を使用することがあります。

そのため、帳票の電子化を検討する際は、単に紙をなくすことだけでなく、記録の正確性や保管・検索・監査対応まで考えることが重要です。

ラック・インターナショナルでは、食品製造業向けに「HACCP紙管理の課題解決事例集」を公開しています。

紙での管理に潜む負担や、電子化による改善ポイント、現場への定着方法などを紹介しています。

▶ 食品製造業向け「HACCP紙管理の課題解決事例集」を見る

※資料のダウンロードには申し込みフォームへの入力が必要です。

まとめ|帳票電子化は紙をなくすことが目的ではない

今回の高見澤の事例では、i-Reporterによる帳票電子化を通じて、製造・品質管理部門で年間240時間の業務削減が報告されました。

重要なのは、紙をタブレットに置き換えることだけではありません。

入力、転記、集計、承認、保管までの業務を見直し、データを活用できる状態にすることが重要です。

食品工場のDXは、現場で使われている一枚の帳票を見直すことから始められます。

まずは自社で最も時間がかかっている帳票を一つ選び、改善できる作業がないか確認してみましょう。

参考資料

※本記事は2026年11月3日時点の公開情報に基づいています。

食品工場の作業者がタブレットで製造日報を記録する様子と年間240時間削減を示す文字

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